色彩理論と水彩画

色相環と水彩画との相関について、経験論的に論じていきます。

このページでは以下の内容を紹介します

  • 表色系

 マンセル表色系

 水彩画への適応

  • 色彩系の勉強に興味がある方へ

※ここでの内容は一般論でなく私見です。

表色系

表色系という言葉はご存知でしょうか?

聞きなれない言葉ですが、簡単に言えば「色を表す物差し」です。

誰かに「頭の中にある色」を説明する際に使ったりする道具ですね。

僕は仕事上使ったことはないので教科書的なことしか言えませんが(笑)。

さて、表色系にもいろいろ種類があります。

その中で一般的なものがマンセル表色系です。

ここではマンセル表色系の特徴と水彩画での応用(自己流)について説明します。

マンセル表色系

みなさん、下に示す図を見たことはありませんか?

画像元:https://www.dic-color.com/knowledge/munsell.html

そうです。これがマンセル表色系です。

マンセル表色系は、本邦における標準的な規格(JIS規格)に採用されています。

対象物の色を近似するとき(測色)に使用され、表現できる色は5000-6000色です。

ちなみに色相環では2次元的に図示されますが、マンセルは本質的には3次元で表現されます。

最近は3次元表現で解説する書籍も増えてきてますね。

海外などではアメリカのISCC-NBS規格などの準拠などマンセル表色系とは異なる体系を使用するようですが、ここは日本です。

私はマンセルで説明します(笑)(少しPCCSというものも使います)。

マンセル表色系は表色系としての機能以外に配色、色彩調和などにも応用できます。

興味のある方はぜひ検索して調べてみてください。

水彩画への適応

さて、ここからが本題です。

水彩画の色は表色系とどのような関係があるのでしょうか。

私の経験を踏まえてまとめていきます。

・絵具が乾いた時の色調

水彩画を上達させるためには、絵具が乾いた時の色を把握しながら描き進めることが重要です。

唐突ですがPCCSトーンマップというものを使って図示します。

縦軸が明度、横軸が彩度を示した図です。

絵の具を溶いた時の水の量に依存するところが大きいですが、等量の水量で溶いた時は下記のような乾き方をします。

赤矢印が乾く前と乾いた後を示しています。

色は正直一回塗っただけだとはっきりと鮮やかに出ないので、vividの色調を出すならば絵具が乾いた後に同色を重ね塗りして対応します。

画像元:https://www.dic-color.com/knowledge/pccs.html

以上が乾いた時の色調変化です

・絵具を重ねたときの色調

絵具を重ねたとき、下の色が強く出るというお話をしたかと思います。

この時、特に強く出るのは以下の色です。

画像元:https://www.dic-color.com/knowledge/munsell.html

逆に赤丸で示していない、黄色成分が強い色はいわゆる弱い色になるので強くは出ず、程よく出ます。

以上のことから、上記の色を明度:普通~低いで使用する場合は少し慎重に絵具を置いていく必要があります。

上記は私見なので参考程度にしてくださいね。

水彩画を描く際にご考慮いただければと思います。

色彩系の勉強に興味がある方へ

私は色彩系に興味のある方は色彩検定、カラーコーディネーターの勉強をお勧めします。

実生活にそこまで反映されませんが(笑)。

それぞれの特徴などまとめているので参考にしてください。

色彩検定・カラーコーディネーターの資格勉強

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